日本国際保健医療学会 学生部会
国際保健シンポジウムfor Youth
〜世界へ踏み出す学生たちへ〜
「国際医療」、「緊急援助」、「持続可能な開発」、「災害医療」、
「世界保健機関」、「プライマリーヘルスケア」
― マスコミにも盛んに取り上げられ、「国際保健」を志す学生は多い。

しかし、現実に職業として国際保健に携わり生きることを
あきらめる人も同様に多い。
そこで、国際保健に興味を持った学生が、
国際保健の現場を知る人の口から、その経験を共有する場
ーそれが本企画だ。

企画の趣旨説明
実施概要
プログラム
パネルディスカッション
参加者の声〜企画全体を通して
企画を終えて
主催:jaih-s
共催:武田薬品工業株式会社



◆企画の趣旨説明◆

■目的
国際保健に興味を持つ学生が、国際保健の現場を知る人の口からその経験を共有し、「国際保健の現場」で活動する魅力を感じ、将来のキャリアとして国際保健分野を考えるきっかけとなる。

■対象
国際保健に興味のある学生
特に将来の選択肢として国際保健に携わりたいと考えている学生、
海外での経験を希望する学生

■詳細
学生フィールドマッチング――国際保健の現場での活躍を夢見る志高い学生に、国内外のフィールドの経験を提供する、jaih-sの目玉企画である。この企画を通し、現場を知る先生のご指導のもと、「国際協力の現場」を体験した学生と、すでに国際協力をフィールドとして働く社会人が、国際保健を志す学生に向かってそれぞれの立場から見てきたもの、考えていることを語る。とくに、国際保健に関わる企業人やNGO関係者を招いて現場の声を届けることで、より多くの視点から将来を考える貴重な体験ができることを狙いとする。

『持続可能な』社会、国際協力が求められている現在、多分野・多業種とのかかわりは欠かせない世の中だ。そのなかを「次世代」として活躍する学生が、本企画を通じて、より深く自分のキャリアとして「国際保健」を見つめることができるようになると考える。


◆実施概要◆

■日時:2009年5月10日(日) 14:00〜17:00
■会場:早稲田大学 国際会議場 第一会議室
■主催:jaih-s
■後援:武田薬品工業株式会社
■参加者数:147名
■講師ご紹介:
■金田晃一様
武田薬品工業株式会社
コーポレート・コミュニケーション部(CSR・コーポレートブランディング) シニア・マネジャー

1987年慶応義塾大学経済学部卒業。
ソニーにて欧州通商渉外を担当後、英国に留学、1993 年レディング大学院経済学部修士課程修了。
在京米国大使館経済部で対日規制緩和業務を、また、ブルームバーグでアナウンサー業務を担当する傍ら、アジアでのボランティア活動を通じ、「多国籍企業による人間開発」に関心を持つ。
1999年以降、ソニー(再入社)、大和証券グループ本社、武田薬品工業にてCSRを担当、アジア各国でNGOとの協働プログラムを実践。

■山本敏晴先生
NPO法人 宇宙船地球号 事務局長
プロフィールは こちら

◆プログラム◆

14:00〜14:05 開式

14:05〜14:15 jaih-sと学生フィールドマッチングについて
14:15〜14:45 学生フィールドマッチングの活動報告
・石黒 彩 氏(帝京大学医学部医学科6年)
「ボリビアでのJICAプロジェクト見学」
「バングラデシュでのコミュニティヘルス見学」
・伊東 孝晃 氏(慶応大学看護医療学部3年)
「インドネシアの感染症対策と日本の支援」

14:45〜15:45 プロフェッショナルの声〜企業とNGOの視点から〜
・山本 敏晴 氏
NPO法人 宇宙船地球号 事務局長
・金田 晃一 氏
武田薬品工業株式会社
コーポレート・コミュニケーション部 シニア・マネージャー

15:45〜15:55 休憩

15:55〜16:35 パネルディスカッション

16:35〜17:00 今後の活動広報と閉式



◆パネルディスカッション◆

■目的
実際に講師の先生方と学生とで意見交換をすることにより、より具体的将来の国際の場での働き方をイメージしやすくする。

■参加者:
ファシリテーター 増田響子氏 (東京大学大学院修士1年)
学生パネリスト 石黒彩氏 (帝京大学医学部医学科6年)
学生パネリスト 伊東孝晃氏 (慶應義塾大学看護医療学部3年)
NGO・NPO側パネリスト 山本敏晴氏
企業側パネリスト 金田晃一氏

■内容
金田先生、山本先生から、実際にフィールドに行って経験するというのは素晴らしい、また、世界を知った上で日本で仕事を行うのは良いのではないか、とパネリストの学生のフィールド経験を応援するメッセージをいただいた。
また学生から山本先生が提唱しておられる「国際協力師」の在り方に関して、現状の難しさ、国際協力を目指すものの受け皿となるべくNPO、企業の在り方に関する質問がとび、NPOに対する募金、寄付、CSR企業に対する投資、民間企業でのNPO出身者の雇用など国際協力を支える多様な集団や体制ができつつあるという示唆をいただいた。
そのほか、NPOや民間企業の社会に対するインパクトについての議論では、国レベルから地域に根差した小さなNPOまで様々なレベルがあり、企業に関しても大企業、中小企業と様々で、それぞれが異なるレベルでの重要度、社会からの期待度が存在している、という指摘がされた。そのほか「企業のCSR資金を市民社会へ」として、市民創造ファンド、大和助成プログラムなどを例に、政府系助成金とは違った形での、NPOと民間企業の協働の可能性について話がなされた。

会場からの質疑応答では、日本の医療に関わることの重要性、パネリスト学生への現在に至るまでの思い、企業の短絡的な利益優先主義ではなく、中長期的に利益を考えることの大切さ、サステイナビリティーの重要性が話された。パネリストの学生から、会場の参加学生に向けて実際にマッチング企画に参加し是非一歩踏み出してみようというメッセージが送られ、先生方からは、消費者も企業を育てる意識をもつこと、今自分の好きな分野に徹底的になり情報発信をしていくことなど、学生として現在の自分が大切にしていくべきことややっていくべきことのメッセージが送られた。

■参加者の声
・それぞれの質疑応答がそれぞれの発表や講演を深く理解できる手助けになっていた。国際保健とCSRの関係がよくみえるようになっていた。
・個々の講演では聴くことでは分からなかったNGOや企業のCSRそして社会関係について知ることができた。
・国際協力を職にする際の受け皿の話を聴けてよかった。
・プロとして国際協力を行うにはどうすればよいか考えるきっかけとなった。
・保健医療はもちろん国際協力の本質や向き合い方、今後の進路を考える際のきっかけになり来てよかった。
・マッチング企画という手段を知り方法も知れてよかった。その後のプロの話で求められていることが聞けてためになった。
・何かひとつのテーマにそって議論すべき。質問が多岐すぎる。
・各々の感想とオーディエンスの質疑応答で十分。
・一通り聴けたのはよかったが、表面的だった。

■聴衆からのコメント
・とても現実的な講演会であったと感じた。つまり国際援助分野での具体的なキャリアパスや、CSRという資本主義社会における社会貢献のための現実的な概念などの、よりきちんと国際援助を考えるための踏み込んだテーマがそこにあった。多くの講演で見られる単なる国際援助の現実、世界で起きる問題への提言といったありきたりなテーマにいささか飽食気味であった自分にこの講演は多くの示唆を不えてくれたと思う。このような普通とは少し違うテーマをもった、講演が多く開催されることを望んでいる。 (20代男性)

・石黒さんと伊東さんには、マッチング企画の報告だけでなく、将来に対する個人の悩み、葛藤や企画や人との出会いを通してのお二人の成長について聞くことができ、同じ学生として共感すると共に、羨ましく思いました。学生の生の声を聞いて、マッチング企画に参加してみたくなりました。 また、講師の方の講演では山本先生の講演会には何度か参加していたので、特に金田先生の講演が印象的でした。新たな国際協力分野を知ることができました。学生向けのCSRについての勉強会は珍しいと思います。もっと長くお話を聞いていたかったです。立場の違うお二人の講師の方に国際協力やCSRについてお話を聞けてとても勉強になりました。 (20代女性)

◆参加者の声〜企画全体を通して◆

・ 自分で調べた内容よりもはるかにわかりやすく実際に話しを聞くことの重要性を認識した。
・ 講師の持ち時間をもっと長くして、シンポを短くしてもよかった
・ 学生の視点、プロの視点からの話から、多様な視点を聞けたし、これは国際協力の場面でも重要である。
・ 学生の発表、講師のお話、パネルディスカッションの流れは、国際協力について学ぶ上での情報を得やすい順番だった
・ 国際協力のために心がけることや将来活動した場合にやるべきことが明確になり、さらに興味をもてた。
・ 経験者から現場の話を直接聞くことは、どれも自分の今後に参考になった。
・ 学生向けの国際協力の入り口としてよかった。
・ まだまだ発展途上の分野なので、どんどんこのような機会を作ってもらいたい。
・ 医療で国際協力を志しているかたのお話を聴けてよかった。
・ 演者が学生と講師の視点がうまくコラボレーションしていて非常に親しみやすい講演会だった。
・ 自分のこれからの国際協力のヒントになるものが得られた。今後の指針を決める上で重要な要素になると思う。ありがとうございました。
・ 顔を上げて視点を変えて世界をみていきたいと思いました。
・ 内容的には非常によかったのですが、時間がやはり短いというのが素直な印象です。
・ 保健医療はもちろん国際協力の本質や向き合い方、今後の進路を考える際のきっかけになり来てよかった。


◆企画を終えて◆

■パネルディスカッション参加者より
1)ファシリテーターより
さまざまな立場からの国際協力への関わりをテーマにしたため、多様な視点を提供できた。医学部、看護学部系だけでなく、文系の学生にも興味深いテーマでのパネルディスカッションが提供でき、その結果はアンケートにも反映されている。また、実際に学生と現場経験豊富な先生方とが話を交わすことで、自分のキャリアとしての国際保健がイメージしやすくなったといえる。国際協力の分野に関わらず、今後の持続可能な社会の在り方への示唆も多く含まれていた。
その一方で、議論が散漫になってしまい、まとまりを保つことが難しかった。また山本先生の話を聞きたい、など、講演に期待して集まっている参加者も多く、パネルの意義を参加者と共有することが難しかった部分もあったように思う。またパネルディスカッションの進行に関し、パネリスト、ファシリテーターで事前に打ち合わせをしたつもりであったが、実際の場でまとまった発言としてアウトプットできるほどの十分なものではなく、事前に繰り返し実際に近い形でシミュレーションしておくべきだったといえる。
質疑応答では制限時間を超えて質問が続いた。もっと時間を取ることでより参加者の意見を吸収し議論の双方向性を保てると感じた。
(ファシリテーター 増田響子)

2)学生パネリストより
昨年、自分が聴衆側として参加した、学生フィールドマッチング報告会は小規模のものであったため、国際保健分野に興味のある学生は少ないものなのかと、残念に感じたのを今でも覚えている。今回、山本先生、金田先生の両氏を迎え、150人を超える学生が集まったことは、これからの国際保健分野のキャリアを志す学生の大きな関心を示すものであり、私自身としても、同じ道を志す同士の存在を確認できたように思え、心強く感じた。
私の発表の目的は、自分の経験を伝えることで、ひとりでも多くの学生が、踏み出せずにいた一歩を踏み出す、もしくはどこに踏み出したらいいのか新しいヒントを得てもらうことであった。大人数の前での発表、パネルディスカッションに、緊張の色を隠せず、拙い発表演者、パネラーとなってしまったが、イベント後には、複数の学生から、キャリアについての相談や、活動についての質問を受け、そのリアクションから自分の発表が、当初の目的に少しでも貢献できたと実感することができ、非常に嬉しく思う。
また一方で、他人に自分の経験を伝えるという作業は、自己の経験を再評価する行いであり、マッチングという経験を自分の人生の中で再度、意味づけることができたことは、自分にとっての今回の大きな収穫のひとつである。このような貴重な機会を不えてくれた、主催者、共催者、講師の先生方、jaih-s運営委員の皆さん、そして会場に足を運んでくれた参加者の皆さんに、この場をかりて感謝の意を伝えたい。
(パネリスト 伊東孝晃)

はじめに、今回のシンポジウムにマッチング企画報告者、パネリストとして参加する機会を不えてくださった武田薬品工業株式会社、またjaih-sの皆様に心より感謝申し上げます。 まず、フィールド実習についてのプレゼンテーションでは、なるべく低学年のオーディエンスにも親しみやすいよう、参加の動機や当時感じた率直な悩みや.安などを隠さず伝えられるように心掛けました。しかし終盤でまとまりがつかなくなり言葉につまってしまったことは準備.足としか言いようがなく、せっかくの機会に見合う発表ができなかったことを申し訳なく思っています。
次に山本先生、金田先生の発表では、国際協力という活動の中での医師の役割や、自分には今までなかった企業でのCSRとしての関わり方を新しく模索し始めるきっかけとなりました。 そしてパネルディスカッションでは、誰に何を何のために伝えたいのかという、対象、内容、目的がはっきりできないまま臨むことになっていたと思います。事前勉強をしていればもっと的をえた質問をオーディエンスの代表としてすることができただろうと感じています。しかし緊張の中、学生の立場だからきける正直な質問を先生方に投げかけ、それに正面から答えてくださった経験は貴重でした。 アンケート結果を見るとプレゼンテーション、ディスカッションともに反省点ばかりですが、そのような率直な意見を寄せてくださったオーディエンスに感謝するとともに、その中で少しでも何かを感じてくれた学生がいたことは大変嬉しく思います。このような反省を生かし、人に何か伝える時に『一番伝えたいことは何か』を明確にしておくことを心がけたいと思います。最後に、この企画が今後のjaih-sの活動に少しでも貢献できれば幸いです。ありがとうございました。
(パネリスト 石黒彩)

3)運営スタッフより
本企画は、従来型のNGOなどによる奉仕としての国際保健の在り方だけでなく、営利団体である企業などによるブランディングとしての国際保健、資本主義システムの中でWin-Win関係を維持した相乗効果のある国際保健を模索するという意味で、これまでのjaih-sにない新しい主旨のイベントであった。
国際保健に興味を持った時、はたして自分のキャリアとしてどれだけ現実的なものとなりうるのか、そもそも自らが関わってみたいと思う「国際保健」は本来どうあるべきなのか、本企画は150人超の来場した学生の感想を見てもわかるように、そういった関心を持つ学生にとってはかゆいトコロに手が届く企画となったのではないかと思う。
また同時に、本企画はjaih-sのこれまでの勉強会やマッチング報告会などの企画とは内容や資金面での体制も大きく異なり、団体自体のsustainabilityやさらなる成長を考える上でbreakthroughとなる取り組みとなった。
jaih-sも団体として本企画を通して多くのことを学び、同時代的に人と人をつなぎ、経時代的に経験がキャリアとなってつながるように、成長してゆきたいと思う。
この場を借りて改めて本企画にご協力いただいた山本敏晴先生、武田薬品工業および金田晃一様、参加してくれた学生パネリストの石黒さん、伊東君、そして来場してくれた皆さんに御礼申し上げます。ありがとうございました。
(第4期運営委員・企画担当 朴大昊)
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